コラム
日本は不安定で情けなく弱い国になってしまった(1)こんな人が目立っている
他者を気遣い、誠実に、礼節を保って活動する日本人は大勢います。しかし、そうした人たちを後目(しりめ)に、そうした日本人ならではの特性を奥底に持っていながら、それを表に出さない人がとても目につくようになりました。
定見が無く、本質を見る目を持たず、皆と同じで安心する一方、礼節や謙虚さ、感謝の念を示さず、とかく私利私欲を優先し、何事も損得勘定で判断し、仕事に対する意欲と誠実さ(プロ意識)が無く、努力と忍耐を厭い、人に迷惑をかけても謝らず、力がある者には低頭し、弱い者には居丈高に振る舞い、自分の感情を害することにはすぐ腹を立て、不都合は他者のせいにする、という日本人がとても目立つようになっているのです。
こうした日本人は、日本が心地よいふる里で強い国であった頃は、ほとんどいませんでした。
(樫野紀元「古来受け継ぐDNA」草稿より抜粋。2023年7月)