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コラム

「コロナ禍があぶり出したもの」(3)美質を表す日本人が減ったこと

「コロナ禍があぶり出したもの」 皆様、ご一緒に考えてみませんか。

(3)美質を表す日本人が減ったこと

もともと日本人は、和を大切にし、思いやりと利他の心があり、秩序と調和を大切にする心、そして高い学習能力と創意工夫する力堪え忍ぶ心を持っています。大震災の復興時、粛々と秩序を守って頑張った日本人は海外でも報じられ絶賛されました。こうした美質は、縄文時代から培われたもので、民族としての特徴でもあります。

海外のようにロックダウンせずとも感染防止のために外出を自粛し、コロナ禍を取り除くためにひたすら尽力する、これが日本人の美質の見せどころなのです。

ところが、今回のコロナ禍によって、もともと奥底に持っている美質を表す日本人が減り、自分勝手な日本人が増えていることが明らかになりました。緊急事態宣言が出され、外出自粛の要請が出されているにもかかわらず、感染機会が増えることが明らかなのに、観光地や景勝地に出かけ、遊戯施設に出かけ、居酒屋その他に出かける人がたくさんいるのです。ライブに行った中高年の人もいました。イベントを開催した人もいました。海外渡航を制限している中、感染者が多い欧州の国に出かけた人たちがいました。海外で感染して帰国し、電車やバスに乗って帰宅した人もいました。

子どもたちは、こうした大人たちの映像を見て、”外出してはいけないのにね”、と言っています。その人たちは、子どもたちにこのように言われて、恥ずかしくないのでしょうか?!

如何でしょう? この人たちは、新型コロナウイルスの感染防止よりも、自己満足を優先しているのです。3月下旬の連休で花見に出かけた人たちを取り上げ、フランスや香港のメディアは「警告にもかかわらず花見をする日本人」と報じました。海外の人たちの、日本人はまじめで規律正しいというイメージは、このところ大きく損なわれています。3月下旬の連休であちこちに出かけた人が多かったためでしょうか、4月上旬の感染者数が激増しています。

もちろん、多くの日本人は外出自粛要請を真摯に受け止めて家にいます。テレワーク(遠隔ワーク)を導入する会社も多いです。学校ではオンライン授業を進めたり、工夫して学習カードを作ったりして勉強を進めています。会社や商店が休業して仕事が無い人が農家の手伝いに行く例もあります。スーパーやデパートでは、レジできちんと間隔を空けて並んでいます。いろいろな団体などを通して、医療用エアテントや医療支援物資を提供する人たちも多いです。

多くの日本人はこのように、もともと持っている美質を表しているのですが、かなりの割合で自己満足を優先する人がいることが問題なのです。従前、日本人は他を慮(おもんばか)って自分勝手ではありませんでした。少しの人が、何万人もの感染者を生じさせることを忘れてはならないのです。

一人ひとりが短い期間、気をつけることによって、コロナ禍はおさまるのです。コロナ禍がおさまれば、いつでも観光地や居酒屋に行けるのです。何より、元気になって経済活動を再開できるのです。自己満足を優先する人がいると、いつまでたってもコロナ禍はおさまりません。楽しみも、活動も、ずっと後になってしまうのです。医療を崩壊させないためにも、一人ひとりが、他に感染させない責任を持たなければなりません。

コロナ禍に打ち勝つのは、結局は、国民一人ひとりの意識と行動にかかっているのです! 

今世紀に入ってすぐ、日本の多くの会社は新市場主義を是とし、会社は社会のためにあるという大原則を忘れ、大企業も自社の利益を最優先にするようになりました。その後、約40年、多くの会社は今もこの路線に沿っています。こうしたあり方が、もともと持っている美質を表さず自己の利益中心の日本人を増やすことに繋がっていることは否めません。

本当の利益は信用をもとにもたらされるものです。バブル崩壊の時、目先の利益にとらわれず、じっくり構えて自社の持ち味を発揮した会社は信用があるため立派に生き残り、成長しています。もともと持っている美質を表す日本人が経営する会社は安泰なのです。社会性が欠落し自己満足を優先する人は、人からの評価は低く、信用されません。自己中心の人は自ら大事な人生をスポイルしているのです。(樫野紀元)

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