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コラム

「コロナ禍があぶり出したもの」(2)リーダーの力量

「コロナ禍があぶり出したもの」 皆様、いろいろお考えいただけましたら幸いです。

(2)リーダーの力量

良いリーダー像については、このコラム欄に掲載させていただいた「だから私はこう生きる」シリーズ(14)で、お話しいたしました。(このコラム欄をさかのぼっていただくと、その記事は見つかります)

抽象的な言い方になりますが、国や自治体のリーダーの力量は、そのリーダーが①状況をよく把握し、純に身体をはってコロナ禍と向きあっているか、②人々を心から思いやり、寄りそっているか、③情報を偽らずに開示し、よいアイデアは取り込み、対策を立てて自身の言葉で語っているか、の三点で観ることができるでしょう。

はからずも、コロナ禍で、国や自治体のリーダーの姿があぶり出されました。

国民は、国や自治体のリーダーを、自分たちを守ってくれる存在とみています。早期にコロナ禍をとり除かなければならない時なのに、こんなことを言うと人から批判される、この施策は異を唱えられる、などと及び腰になっているリーダーや、周りの声に左右されるようなリーダーがいます。このようなリーダーは、とても力量があるとは言えません。リーダーは、国民をコロナ禍から守る、という強い思いを持っていないことには話になりません。そしてよく学習することが求められます。よく知っているリーダー、幹になることをズバッと指摘するリーダーに、人は畏敬の念をもつものです。あるリーダーの例ですが、テレビに写ってもまるで他人事のような話しぶりです。

一方、大阪府の吉村知事はてらうことなく、先頭に立ってずばずば対策を打ち出しています。また病床使用率や陽性率などをもとにした、外出自粛や休業要請の解除の目安を府民に示しています。府民が共有できる客観的な目安を示すことによって、府民は、よし、それを達成できるよう一致して頑張ろう、となるのです。大阪城や通天閣のライトアップの色を変えて感染現状を府民に示しています。東京都の小池知事は、積極的に、国が率先して対策を進めるよう進言しています。岐阜県の古田知事は、早い段階からPCR検査キット獲得などについて国と粘り強く交渉し、また4月には国の緊急事態宣言よりも厳しい内容の非常事態宣言を発しています。こうした果敢に、人々の心に働きかけるメッセージを発し、ぶれなく行動するリーダーは、他人事のように構えているリーダーとは対照的です。

稀にみる非常時なのです。部下を動かせないリーダー、人々を導けない無責任で頼りないリーダーでは、嵐の海を行く船長不在の船に乗っているようで、人々は不安が嵩じるばかりです。

医療体制との関係もあるとは言え、軽症の人でも医師や看護師が24時間体制で面倒を見てくれる施設が確保されていない、感染の有無を検査する体制が十分ではないなど、現状を憂うリーダーがいます。そのリーダーは、できない理由を探しているのです。リーダーはできることを探す、あるいは、できることをつくり出さなければならないのです。

国や自治体のリーダーは、病床が足りなかったらホテルや研修施設を使う、そういう施設は法的位置づけが病院とは異なる(療養者として扱われる)ので医療が十分に行えなかったらそれを改める、検査体制が不十分であったら24時間稼働できるPCR自動検査器(国産、スイス製)を使う(人手をかけずに一日に7万人分の検査ができるとのこと)、あるいは40分ほどで検査結果がわかる蛍光ランプ方式(国産)を使う、など果敢に実行しては! 感染者の数を把握することこそが、感染拡大を防ぎ、的確な対策を講じてコロナ禍を解消するもとになるのです。早期に外出自粛を解消して経済活動を再開できるのです。そして新型コロナウイルスを抑える効果が明らかにされている、既に(他の病気に使う)日本で認証されている薬をさっさと使う、などを迅速に実行しては! 

国のリーダーにせよ、官僚にせよ、緊急事態宣言は出されたものの、具体の方策を導入する段になって、やれ現行法がどうの、認可の手順がどうの、自分の面子がどうの、などと言って手をこまねいているようでは、当事者能力が無いと思われても仕方がありません。あるリーダー(任されている国のリーダー)は、外出自粛や休業要請の解除にかかわる、誰もが納得できる自治体の施策に異を唱えていました。国のそのリーダーは、とても小さな人物という印象を国民に与えました。これでは、国民は力が抜けてしまいます。 

責任ある地位にいる国の人たちは、今まさに、とんでもないくらいの非常時であることを認識していないのでは? と思ってしまいます。国民は、感染した人に弁当を無償で配ったり、自分たちができる範囲で、どんどん助け合いをしているのです。

施策が後手になっても、今更仕方がありません。誤った施策を出していたら直ちにそれを改め、遅きに失していると言われても、何と言われても、とにかく感染の拡大を抑えて人々が安堵できるよう、早期に自粛解除して経済活動を再開できるよう、今からでいいのです、国や自治体のリーダーは、自分自身が表に出て、どんどん発信し、しかるべき対策を実践してもらいたいものです。リーダーがやれ、と言えば皆動くのです。身体をはって、先頭に立ってやらないようでは、リーダー失格です! (樫野紀元)

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